遺伝子変異を持つレトリバーは食間に強い空腹を感じる
最初に研究チームは、87頭の成犬ラブラドール・レトリバーを対象に、彼らがそれ以上食べなくなるまで、20分ごとに缶詰のドッグフードを与えました。
その結果、すべてのイヌが大量のドッグフードを食べましたが、その総量には大きな違いがありませんでした。
POMC変異を持つイヌだからといって、そうでないイヌよりも多く食べることはなかったのです。
このことは、POMC変異を持つイヌも、そうでないイヌも、同じ程度の満腹感を持っていることを示しています。
次の実験では、同じラブラドール・レトリバーたちを対象に、食間の反応を調べました。
このテストでは、イヌたちに「透明な容器に入ったソーセージ」が与えられました。
イヌたちはソーセージを見たり、匂いを嗅いだりできますが、その容器を開けてソーセージを食べることはできません。
その結果、POMC変異を持つイヌは、そうでないイヌに比べて、より長い時間、ソーセージを箱から取り出そうと奮闘すると分かりました。
研究チームは、このことが「より強い空腹感を持つことの証拠」だと述べています。
また別の実験では、フラットコーテッド・レトリバーを対象に、睡眠中(安静時)の代謝を測定しました。
その結果、POMC変異を持つイヌは、そうでないイヌに比べて消費カロリーが約25%少ないことが明らかになりました。