心臓病患者を救う!?「チタン製の人工心臓」とは

これまで人工心臓といえば、補助装置(VAD)の形で心不全患者をサポートするものでした。
しかし、医療機器会社「BiVACOR」が開発した新しい人工心臓は、心臓の完全な代替となる可能性を秘めています。
このチタン製の人工心臓には磁気浮上技術(MAGLEV)が利用されており、磁石で固定された浮上ローターが備わっています。
摩耗しやすい弁などは存在しません。
唯一の稼働部品は磁場によって浮遊し、物理的な接触がないため、摩耗が発生せず、長期間の使用に耐えられる設計となっています。
実質、「壊れることがない」設計なのです。

そしてこのチタン製の心臓の大きな利点の1つは、そのサイズと重量にあります。
コンパクトで650gと軽いため、女性だけでなく12歳の子供の胸にも移植できます。
しかも、そのサイズに似合わずパワフルで、運動中の成人男性に必要な血流を十分供給できると言われています。
この人工心臓が実用化されるなら、心臓移植における最大の問題である「ドナー不足」を解決できるでしょう。
そして最近、この人工心臓を移植した患者に大きな進展がありました。