「匂い」で友達を選ぶことはある?
初めて出会った人に対して抱く感情は様々です。
「この人とは気が合わなさそう」と感じることもあれば、「この人とは友達になれそう」と感じることもあるはずです。
では、このような直感は、どんな要素からもたらされているのでしょうか。
「見た目」だと答える人は多いかもしれません。
では、それ以外の情報は、私たちの印象にどの程度の影響を及ぼしているのでしょうか。
今回、研究チームは、初めて会った人の「匂い」が、友情を築く上でどれほど重要な位置を占めているか調べることにしました。

研究に参加したのは、18歳から30歳までの異性愛者の女性40人(平均21.1歳)です。
これらの人たちにはTシャツが配られ、約12時間着用して普段通りの活動を続けました。
これにより、Tシャツには参加者それぞれの日常的な匂い(体臭、シャンプー、香水)が付着しました。
研究チームは、人が人と接する時のリアルな匂いを追求しました。
私たちが他の人の匂いを嗅ぐとき、生来の「体臭だけ」を嗅ぐことはほとんどありません。
大抵、生活上の習慣や選択によって形成される自然な香りのミックスです。
研究では、その日常的な匂いが付着したTシャツが用意され、その匂いに基づいて「相手の印象」を評価しました。
そしてその匂いの評価を、「0.1秒間だけ顔写真を見た時の評価」と比較しました。
また匂いの評価後、4分間の実際の対面交流を実施。
その後に再度同じ匂い評価を実施してその変化を調べました。