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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
history archeology

アレクサンダー大王の父の墓に入っていたのは「別人の遺体」と判明! (2/2)

2025.05.14 07:00:46 Wednesday

前ページ埋葬されていたのは別人だった

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埋葬されていた「男女の正体」とは?

チームの発見は多くの疑問を残しています。なかでも研究者たちは「この墓に埋葬されていた男性と女性は誰なのか?」という疑問を抱きました。

そのため、チームは骨と歯の遺物に対してストロンチウムと安定炭素の同位体分析を実施しました。

この分析により、その人物が子どもの頃にどの地域で暮らし、どのような食生活を送っていたのかがわかります。

同位体分析の結果、この男性はマケドニア王国の首都ペラ(ヴェルギナの北東約32キロメートル)の外で幼少期を過ごしていた可能性が高いことが示されました。

一方、解剖学的分析によると18歳から25歳で亡くなったと推定される女性は、ペラまたはその周辺で子ども時代を過ごしていたと考えられます。

2人の具体的な身元はわかっていませんが、この墓の豪華さから上流階級の人物だったと考えられます。

「我々はこの男性がフィリッポス2世の暗殺より数十年前に統治し死亡したマケドニア王であった可能性があると推測しています」と研究主任の一人であるヤニス・マニアティス氏は述べました。

どの王だったのかは特定できていませんが、候補としてアレクサンドロス2世(紀元前370~368年頃在位)ペルディッカス3世(紀元前365~359年在位)が挙げられるとチームは報告しています。

彼らは2人とも、ピリッポス2世の兄として知られます。

どちらの王もマケドニア王国内部の戦争や内紛に苦しんだ波乱の治世でした。

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調査された歯/ Credit: Yannis Maniatis et al., Journal of Archaeological Science(2025)

マニアティス氏によれば、チームは現在、ピリッポス2世の本当の墓がどこにあるのか確信を持っていません。

多くの学者は、ヴェルギナのトゥーム2(Tomb II)がピリッポス2世の火葬遺骨を収めていると考えていますが、まだ確かな証拠は得られていません。

これに加えて、アレクサンダー大王の墓の場所もまだ特定されていない状況です。

さて、歴史上有名な王族たちの遺骨はどこに眠っているのでしょうか?

今後の調査に注目が集まります。

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アレクサンダー大王の父の墓に入っていたのは「別人の遺体」と判明! (2/2)のコメント

ゲスト

???1「だめっぽいなこりゃ」
???2「だめっぽいっすね⋯」

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