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psychology

ローズマリーの香りで「集中力・記憶力」が高まるのはなぜ? (2/2)

2025.06.12 07:00:03 Thursday

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ストレス・不安の低減、睡眠の質の向上にも!

ローズマリーの効果は、単なる記憶力アップにとどまりません。

近年の研究では、精神的なストレスや不安感の軽減、睡眠の質の向上にも関与している可能性が示されています。

実際に、ローズマリーの香りを吸引した被験者の中には不安レベルが低下し、心拍数が安定したという報告があります。

これは副交感神経系の活性化によるリラックス効果だと考えられています。

脳にとってストレスは大敵です。

慢性的なストレス状態では、記憶をつかさどる「海馬」の働きが抑制され、集中力や学習能力も落ちてしまいます。

つまり、ローズマリーの香りは「心の平穏」と「認知力向上」の両方に働きかける可能性を持っているのです。

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さらに注目されているのが、ローズマリーに含まれる「カルノシン酸(carnosic acid)」です。

この成分は強力な抗酸化・抗炎症作用を持ち、脳細胞を酸化ストレスから守る働きをします。

酸化ストレスは、アルツハイマー病やその他の神経変性疾患の大きな原因とされています。

実際に2025年には、このカルノシン酸を安定化させた化合物「diAcCA」が開発され、マウス実験では記憶力の改善やシナプスの増加、アルツハイマー病に関係する異常タンパク質の減少が確認されています。

人間への応用にはまだ時間がかかりますが、「香り」から未来の認知症治療が始まるかもしれないという期待が高まっています。

ローズマリーは誰でも手軽に手に入る植物です。

集中したいとき、記憶力を高めたいとき、あるいはストレスを感じたときは、ローズマリーの香りをそっと吸い込むといいかもしれません。

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