なぜ北欧は“世界”へ出なかったのか? - ナゾロジー

なぜ北欧は“世界”へ出なかったのか?
なぜ北欧は“世界”へ出なかったのか? グリプスフンデン号から回収された「火薬室(かやくしつ)」と呼ばれる、大砲の重要な部分をCTスキャンした画像です。CTスキャンとは、病院などでも使われる、物の内部を精密に立体的に撮影できる技術のことです。 大砲というのは、弾を撃つために火薬を使いますが、その火薬を入れる部分は当時は別の容器に分かれていました。その容器が「火薬室」です。この図のCTスキャン画像を見てみると、内部の細かな構造がはっきりと映っています。特に注目したいのは、「タッチホール(点火穴)」という部分で、火薬に火をつけるための小さな穴が画像の中央付近にしっかりと確認できます。また、火薬室の後ろ側には持ち手のような部分(ハンドル)が付いていることもわかります。 火薬室は鉄で作られていて、細長い筒状になっています。なぜこのような仕組みになっているかというと、火薬を安全かつ簡単に装填できるようにするためです。あらかじめ火薬を詰めておいた火薬室を大砲の後ろから差し込むことで、素早く次の弾を撃つことが可能になります。CTスキャンの技術を使うことで、500年以上も海の中にあって錆びついていたこの火薬室の内部の様子まで詳しく見ることができました。 さらに、火薬室の内部には火薬の成分と考えられる物質(硫黄のようなもの)が残っていることも確認されています。これは、この火薬室が船が沈む直前まで実際に使われる状態だったことを示す重要な手がかりになっています。/Credit:Late Medieval Shipboard Artillery on a Northern European Carvel: Gribshunden (1495)

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