生殖を止めると動物は長生きする!オスの寿命が延びる理由とは?
多くの動物にとって、生殖は種の存続に欠かせない行為です。
一方で、以前から「生殖には体をすり減らすコストがあるのではないか」という仮説が語られてきました。
卵や精子をつくること、妊娠・出産・子育てにエネルギーを注ぐことは、体の維持や修復に回せる資源を削ることにもつながると考えられてきたのです。
とはいえ、本当に生殖が寿命を縮めているのか、どのくらい影響しているのかは、これまで種ごとに結果がバラバラで、はっきりした全体像は見えていませんでした。
そこで研究チームは、世界中の動物園や水族館に飼育される117種の哺乳類の個体データを集め、避妊や不妊手術の有無と寿命を比較しました。
さらに、魚類や爬虫類、霊長類やげっ歯類などを対象にした71件の既存研究をまとめて解析し、脊椎動物全体に共通するパターンがあるかどうかを調べました。
これほど多くの種を一度に比べた研究はきわめて珍しく、脊椎動物という大きなグループ全体で「生殖と寿命の関係」を本格的に検証した数少ない例だと言えます。
その結果、避妊や去勢手術によって生殖を止められた個体は、種ごとの差はあるものの、全体として見ると平均で10〜20%ほど長生きしていることが分かりました。
ライオンでも、サルでも、マウスでも、ヒツジでも、「子どもを作らないようにした個体のほうが長生きしやすい」という方向性は共通していたのです。
ただし、オスとメスでは、寿命が延びる「理由」が異なることも分かっています。
まずオスについては、鍵を握っていたのが性ホルモン、とくにテストステロンです。
研究チームは、オスに対して行われた2種類の手術に注目しました。
ひとつは精巣そのものを取り除く「去勢手術」、もうひとつは精子の通り道だけを切る「精管切除(いわゆるパイプカット)」です。
この2つを比べたところ、寿命が延びていたのは精巣を完全に取り除く去勢手術を受けた個体だけで、精管切除だけでは寿命はほとんど変わらないことが分かりました。
精巣が残る精管切除ではテストステロンの分泌は続きます。
一方、去勢をするとテストステロンの分泌が大きく低下します。
テストステロンは、メスへのアピールや縄張り争いを有利にする一方で、攻撃性やリスク行動を高める働きがあります。
その結果、ケンカや危険な行動によるケガ・死亡が増えてしまうのです。
実際、研究では去勢されたオスでは、こうした「行動に関わるトラブル」による死亡が、およそ13%減っていることが示されました。
つまり、去勢によって性ホルモンの働きが弱まり、争いや無理な行動が減ったことで、長生きにつながったと考えられます。
さらに、去勢を行うタイミングも重要でした。
思春期を過ぎてから去勢した場合、寿命は平均で約9%延びていましたが、思春期の前に去勢された場合は、寿命が平均で約14%も長くなっていました。
このことから、性ホルモンが体の成長期から老化の仕組みに関わっている可能性も示唆されています。
では、メスではどうでしょうか。



























![[コロンブス] キレイな状態をキープ 長時間撥水 アメダス 防水・防汚スプレー420mL](https://m.media-amazon.com/images/I/31-OcmTs2LL._SL500_.jpg)
![シルバーバック【カンタン!たのしい!水の生きもの砂絵セット】 幼稚園 小学校 入園 入学 お祝い プレゼント 準備 ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/515gZ4F-QYL._SL500_.jpg)
![[WILL CLENS] シューズパウダー 日本製 無香料 シューケアキット 靴 消臭 パウダー (1本)](https://m.media-amazon.com/images/I/41m8Ig2XigL._SL500_.jpg)






















