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女性は「顔から病気の兆候」を見抜く能力が高いと判明 (2/2)

2025.12.22 17:00:32 Monday

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女性の方が「病気の顔」を正確に見分けていた

参加者の評価を統計的に分析した結果、研究者の仮説は支持されました。

女性は男性よりも、健康な顔と病気の顔の違いをより正確に見分けていたのです。

その差は決して大きくありませんでしたが、実験全体を通して一貫しており、偶然とは言えないレベルの有意なものでした。

研究者たちは、この性差の背景として、2つの進化的仮説を挙げています。

1つは、歴史的に女性が乳幼児の世話を担うことが多かったという「主要養育者仮説」です。

赤ちゃんや幼い子どもは、自分で体調不良を訴えられません。

顔つきの変化に早く気づけることは、子どもの生存率を高める利点があったと考えられます。

もう1つは、「汚染回避仮説」です。

女性は妊娠や月経周期に伴い免疫が低下する時期を繰り返し経験します。

そのため、病気を避ける行動に対する進化的な圧力が、男性よりも強く働いた可能性があると論文では説明されています。

この研究が示しているのは、「女性は特別に鋭い能力を持っている」と断言するものではありません。

実際、性差はそこまで明瞭なものではなく、男女の能力が大きく分かれるわけではありません。

それでも、顔のわずかな変化から病気を察知する力に、統計的に確認できる差があったことは重要です。

人間が持つ「行動免疫システム」が、どのように進化し、どのような個人差を持つのかを理解する手がかりになるからです。

今後、声や姿勢、動きといった要素が加われば、病気の察知はさらに複雑なものになるでしょう。

私たちが日常で何気なく感じている「具合が悪そう」という直感には、思った以上に深い進化の歴史が隠れているのかもしれません。

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