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Credit: canva
psychology

仕事の生産性が落ちやすくなる心理特性が明らかに

2026.01.29 07:00:30 Thursday

同じ職場なのに、なぜか業務が前に進みにくい。協力が減り、摩擦が増え、成果が伸びない。

そんな停滞の背景には、制度やスキルだけでなく「個人の心理特性」が関わっている可能性があります。

独ユストゥス・リービッヒ大学ギーセン(JLUG)は、サイコパシー特性と職場行動の関係を、既存研究を統合するメタ分析で検証しました。

対象は166の独立サンプル、合計約4万9350人分という大規模データです。

そこで示されたのは、サイコパシー特性が高いほど、仕事の生産性や職場への貢献行動が下がりやすく、逆に組織に害を及ぼす行動が増えやすいという一貫した関連でした。

研究の詳細は2025年の学術誌『Journal of Applied Psychology』に掲載されています。

Researchers confirm the detrimental effects of psychopathic traits on job performance https://www.psypost.org/researchers-confirm-the-detrimental-effects-of-psychopathic-traits-on-job-performance/
The enemy within one’s own ranks: Meta-analysis on the effects of psychopathy on workplace-related behavior. https://doi.org/10.1037/apl0001248

タスクの成果と「職場を支える行動」が同時に下がる

この研究が注目したのは、職場でとくに重要な3つの行動です。

1つ目は、担当業務をきちんとこなす「タスクパフォーマンス(課題遂行)」です。

2つ目は、正式な職務要件を超えて職場を支える「組織行動」です。

例えば、同僚を助ける、情報を共有する、自発的に追加の作業を引き受けるといった行動が含まれます。

3つ目は、意図的に組織の利益やメンバーの福祉を損なう「反生産的職務行動」です。長すぎる休憩、妨害、いじめなどが代表例として挙げられます。

メタ分析の結果、サイコパシー特性が高いほど、タスクパフォーマンスと組織行動が低くなる傾向が確認されました。

一方で、反生産的職務行動は高くなる傾向が示されました。

言い換えると、仕事を前へ進める行動が弱まりやすい方向と、職場を消耗させる行動が強まりやすい方向が、同時に現れやすいということです。

ここで誤解しやすい点もあります。

サイコパシーという語は強い印象を伴いますが、本研究が扱うのは「特性」としてのサイコパシーであり、犯罪者像を前提にした議論ではありません。

職場における行動との関連を、統計的にまとめて確認した点に、この研究の主眼があります。

次ページ影響の中心は「二次性サイコパシー」によって説明されやすい

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