人間は冨より寛大さを重視するが、富の格差があるとその傾向は小さくなる
人間社会では、友人関係でもビジネスでも恋愛でも、「誰と組むか」はとても重要です。
では、良いパートナーとはどんな人でしょうか。
研究者たちは、良いパートナーとは自分に利益をもたらし、余計なコストをあまり生まない相手だと整理します。
その判断材料として、人は大きく2つの側面を見ています。
ひとつは「どれだけ与えてくれるか」という寛大さであり、もうひとつは「どれだけ与えられるか」という能力や富です。
ただし、どちらをより重視するかは、いつも同じとは限らないかもしれません。
著者らが立てた仮説は、集団内でより「ばらつき」が大きい特性ほど、相手選びで重視されやすいというものです。
みんなが同じような特性なら、そこで選び分けても得るものが小さいからです。
そこで第1実験には、米国在住の成人350人が参加しました。
参加者は、自分にお金を分配してくれるパートナーを選ぶという仮想的な状況を想像します。
その前提として、20人の候補者が過去にどのようにお金を分けたかの情報が提示されました。
ここで研究者は、実際に分配されたドル額は同じままにして、ばらつきの所在だけを操作しました。
寛大さにばらつきがある条件では、候補者全員の持ち金は約150ドルでほぼ同じですが、分配率は3%から56%まで大きく異なっていました。
一方で富にばらつきがある条件では、分配率は29%から31%とほぼ同じですが、持ち金は16ドルから280ドルまで大きく異なっていました。
その後、参加者は本番のパートナーを選ぶ前に、どの情報を見たいかを選びます。
持ち金を見るか、分配率を見るかのどちらか一方のみを選ぶ仕組みです。
この「どちらの情報を優先するか」が、参加者が何を重視しているかの手がかりになります。
結果ははっきりしていました。
寛大さにばらつきがある条件では、参加者の約82%が寛大さの情報を見たいと選びました。
一方で富にばらつきがある条件では、寛大さを選ぶ割合は約55%まで下がりました。
つまり人々は寛大さに関心を向けやすい一方で、「富に大きな差がある」と分かると、寛大さへの関心が弱まることが示されたのです。
そしてこの結果は新たな疑問も生みます。



























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