人間は「寛大さ重視」がデフォルト
第1実験の結果は、もう1つの疑問も生みます。
そもそも人間には、特に情報がないときでも寛大さを優先する「デフォルトの好み」があるのでしょうか。
この点をよりはっきり確かめるために、第2実験ではコントロール条件が追加されました。
第2実験には600人が参加しました。
寛大さにばらつきがある条件と富にばらつきがある条件に加え、候補者の過去の分配情報を見せないコントロール条件が設けられました。
コントロール条件では、参加者はこの集団で富と寛大さのどちらがどれくらいばらつくのかを知らない状態で、どの情報を見たいかを選びます。
結果は次のようになりました。
寛大さにばらつきがある条件では90%が寛大さを選びました。
コントロール条件では87%が寛大さを選びました。
富にばらつきがある条件では61%が寛大さを選びました。
コントロール条件と寛大さばらつき条件の差は小さく、大きな違いは見られませんでした。
つまり、ばらつき情報がない状態でも、人は自然と寛大さの情報を見ようとする傾向があるといえます。
一方で、「富に大きな差がある」と分かった場合には、寛大さへの関心がはっきり低下しました。
研究者たちは、参加者に寛大さを優先するデフォルトの傾向があると述べています。
その理由として、祖先環境では寛大さのほうが能力よりも変動しやすかった可能性や、寛大なパートナーを優先すること自体が社会的なシグナルになる可能性があることを挙げています。
本研究の重要な点は、「人はいつでも寛大さだけを見る」と結論づけているわけではないことです。
人には寛大さを重視する傾向がありつつも、周囲の状況を見て、何を優先するかを調整する可能性が示されました。
また研究者たちは、富の格差が大きい社会では富への関心が強まるだろうという予測も述べています。
私たちのパートナー選びは、思っている以上に環境の「ばらつき」に敏感なのです。



























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