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全く新しいエスプレッソの淹れ方が誕生 / Credit:Canva
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全く新しい「エスプレッソ」の淹れ方が開発される

2026.06.25 06:30:18 Thursday

エスプレッソといえば、熱いお湯と高い圧力で一気に抽出する、濃厚なコーヒーの代表格です。

しかし近い将来、エスプレッソ作りの主役は「熱」ではなく「音」になるかもしれません。

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学(UNSW)の研究チームは、お湯を使わず、超音波を利用することで、常温付近の水からエスプレッソ並みの濃さをもつコーヒーを2〜3分で抽出できることを示しました。

研究の詳細は、2026年6月4日付で学術誌『Journal of Food Engineering』に掲載されました。

Entirely new way of making espresso shakes up the coffee world https://techxplore.com/news/2026-06-espresso-coffee-world.html
Ultrasound enables espresso-strength coffee brewing in 2–3 minutes at low temperature with lower energy consumption https://doi.org/10.1016/j.jfoodeng.2026.113193

超音波が生み出す”常温”のエスプレッソ

一般的なエスプレッソは、細かく挽いたコーヒー粉をバスケットに入れ、タンピングして固めたうえで、90℃台の熱いお湯を高い圧力で押し込んで作られます。

この方法では、熱によってコーヒー成分が溶け出しやすくなり、圧力によって短時間で濃い液体を抽出できます。

その結果、強い香り、苦味、油分、独特のボディ感をもつエスプレッソが生まれるのです。

一方、常温や低温のでコーヒーを抽出する場合、一般には長い時間が必要になります。

いわゆるコールドブリューは、なめらかで穏やかな味になりやすい反面、通常は12〜24時間ほどかかり、エスプレッソのような濃さも得られません。

今回研究チームは、「常温でも比較的短時間でエスプレッソを抽出できる」方法として、超音波に注目しました。

使われた装置では、コーヒー粉を入れるバスケットの外側に金属製のホーンを接触させ、42.6kHzの超音波を直接伝えます。

すると、バスケットそのものが細かく振動し、内部の水とコーヒー粉に音のエネルギーが伝わるのです。

このとき液体の中では、微小な泡が生まれて崩壊する現象「超音波キャビテーション」が起こっています。

泡が崩壊すると、コーヒー粉の表面に強い水流や細かな衝撃が加わり、香りや味に関わる成分を含むコーヒー成分が水に移りやすくなると考えられます。

つまりこの方法は、熱で抽出を進めるのではなく、超音波が生み出す微細な泡と流れで、コーヒー粉から成分を引き出す新しい淹れ方なのです。

次ページ超音波により「常温では難しかった濃い抽出」に短時間で到達、消費エネルギーも低い

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