オオカミのバイソン襲撃を記録!しかし、その後…
記録が撮影されたのは、2025年9月15日の朝でした。
カメラトラップには、7頭のオオカミが11頭のヨーロッパバイソンの群れに接近する様子が映っていました。
群れの中には成体のメスやオス、若い個体に加えて、生まれたばかりの子牛が含まれていました。
オオカミたちが狙ったのは、この最も弱い子牛です。
最初に数頭のオオカミが画面に現れ、それを追うように成体のメスバイソンたちが走りました。
しかしこの動きによって、子牛が一時的に群れから離れ、無防備な状態になってしまいます。
するとオオカミたちは子牛を取り囲み、首に噛みつき、引きずって連れ去ろうとしました。
まさに、巨大なバイソンの群れの中で生じた一瞬の隙を突いた攻撃です。
ところが、ここで終わりではありませんでした。
2頭の成体メスがすぐに戻り、オオカミを追い払ったのです。
その後、オオカミは再び子牛を捕らえようとしましたが、今度は成体バイソンたちが角を向けて突進し、群れ全体で子牛を守るような動きを見せました。
実際の映像がこちら。
結果として、映像には直接の捕殺は記録されていません。
つまり、今回確認されたのは「捕食成功」ではなく「捕食未遂」です。
それでも研究者たちは、この観察が重要だと考えています。
なぜなら、ヨーロッパバイソンは完全な非被食種ではなく、特に子牛のような弱い個体はオオカミの標的になりうると示されたからです。
さらに、もしこうした捕食の試みがこれまで考えられていたより頻繁に起きているなら、オオカミはバイソンの個体数を自然に調整する小さな役割を果たしている可能性もあります。
もちろん、これだけで「オオカミがバイソンの個体数を大きく左右している」とは言えません。
今回の研究は、あくまで1回の映像記録に基づく観察報告です。
しかし、森の中で起きたこの短い攻防は、巨大草食獣と大型捕食者の関係が、私たちの想像以上に複雑であることを教えてくれます。
「森の王」と呼ばれるバイソンであっても、完全に安全な存在ではありません。
そしてその一方で、群れで子を守る成獣たちの行動は、王の名にふさわしい力強さを見せつけるものだったのです。




























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