1年半で、子どもは”反論の武器”を増やしていく

ではこの反証能力は、年齢とともにどのように変化するのでしょうか?
研究者たちは同じ子どもたちを4歳と5歳半の2度にわたって調べ、この「1年半」で起こる発達を追跡しました。
すると4歳では55%だった言葉で理由付けできた子の割合が、5歳半になると71%まで増加したことがわかりました。
さらに興味深いのは、反論の「型」が豊かになっていくことです。
4歳の時点では、反論の中心は「小さくても光るよ」という「光る実例」を突きつけるスタイルでした。
そして「大きくても光らないのがあるよ」という逆方向からの反証、つまり「光らない実例」を突きつけるスタイルは、4歳ではわずか5%とごく少数派でした。
「光った」という誰にでも明白な事例で反証するのは単純で楽ですが、「光らない場合がある」というときは出来事を裏側から眺め直す、頭の中の一回転が必要なぶん、より高度なため小さい子たちには難易度が高めなのです。
ところが5歳半になると「光らない実例」を持ち出す子が約15%と3倍に増えていました。
そして別の「本当に見るべきはここだよ」と本質を突く反論スタイルも、4歳でこの型を使った子は22%にとどまりましたが、5歳半では51%へと倍増していました。
こうした発達は、複数のルールや相手の視点を頭の中で切り替える力の伸びと足並みを揃えていることも示されました。
反論の手数が増えるとは、同じ出来事を「見える光る側から」「見えない光らない側から」「本質へ」と、複数の角度で眺め直せるようになることだったのです。
































