カラス型マスクを発明したのは誰?
17世紀以前、ペスト医師たちは各々が異なる防護服を着用していました。それから専用のペストスーツが発明されたのは、1619年のことです。このスーツは開発後すぐにペスト医師の高い人気を得ました。
発明したのは「シャルル・ド・ロルム」という人物です。ロルムは、フランス人の高名な医師で、アンリ4世、ルイ13世、ルイ14世の主治医も務めました。
ロルムのペストスーツにはいくつかの決まりごとがあります。
まず第一に、必ず「帽子」が被せられます。これは革製のもので、スーツ着用者がペスト医師であることを証明する印でした。
次に、スーツは首から足先までを覆う「オーバーコート」になっています。これにより、肌の露出を最小限に抑え、患者の体液に直接触れないようにしました。
最後に、疫病医は「木の杖」を持ち歩きました。これには様々な機能があります。
例えば、医師は杖を使って、患者に直接触れることなく診察したり、助手や患者の家族に向けて、患者をどこに移動させるべきかを杖で指示しました。
また、自暴自棄になった患者の暴力にも杖で応戦したそうです。全体的に見ると、もはや黒魔術師ですね。