左右でまったく違う色、なぜこんなロブスターが生まれたのか
ケープコッド沖で発見されたロブスターは、体の中央を境に、片側が通常のロブスターに近い暗い褐色、もう片側が茹でたロブスターを思わせるオレンジ赤色に分かれていました。
その境界は、まるで定規で線を引いたようにくっきりしています。
通常なら市場に出されるところですが、地元の水産会社は、この個体を食用にせず、マサチューセッツ州ファルマスにある水族館「Woods Hole Science Aquarium」に寄贈しました。
このような仕方で色が分かれるロブスターは、約5000万匹に1匹とされるほど珍しい存在です。
では、なぜこのような体色になるのでしょうか。
ロブスターの色には、主に「アスタキサンチン」という色素が関係しています。
この色素は、赤や黄色、青などの色として殻の中に現れます。
通常のロブスターでは、それらの色が重なり合うことで、海底の岩や海藻に紛れやすい暗いまだら模様になります。
しかし今回の個体では、その色の出方が左右で大きく異なっています。
水族館の生物学者ジュリア・スタッドリー氏は、「左右分割の体色は、産卵前の2つの受精卵が接触し、一方がもう一方を取り込むことで起こります」と説明。
さらに、この過程によって「2組の遺伝情報を持ち、殻の左右で色素の蓄積の仕方が異なるロブスター」が生じると述べています。
これは、いわゆる「キメラ」と呼ばれる現象に近い説明です。
ちなみに、別の生き物では「雌雄モザイク」と呼ばれる状態が生じることもあります。
これは、体の一部にオスの特徴、別の一部にメスの特徴が現れる現象であり、鳥やハチ、チョウ、クモ、ナナフシなどで確認されています。
今回のロブスターについては、遺伝子解析が行われたわけではなく、今後の分析によって詳しく明らかにされていくのかもしれません。
そして科学者たちは、このロブスターに対して、別の点でも驚きました。


























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