「塩を減らす」だけでは高血圧対策が難しい
高血圧は、世界で12億8000万人以上の成人に影響しているとされ、心臓病や脳卒中などの重要なリスク要因になっています。
そのため世界保健機関(WHO)は、成人のナトリウム摂取量を1日2000mg未満に抑え、カリウムを3500mg以上摂ることを推奨しています。
ところが現実には、世界の平均的なナトリウム摂取量はこの目標を大きく上回る一方、カリウムは不足しがちです。
しかも先進国では、ナトリウムの多くが家庭で振りかける塩ではなく、加工食品や外食などから入ってきます。
つまり本人が「塩をかけないようにしよう」と気をつけるだけでは、十分な減塩が難しい場合があります。
さらに食品メーカーにとっても、塩分を減らしながら味や食感を維持するのは簡単ではありません。
そこで研究者たちが注目しているのが、もう一方の「カリウム」です。
カリウムは野菜や果物、豆類などに多く含まれる栄養素で、体内ではナトリウムとのバランスを保ちながら働いています。
これまで高血圧対策ではナトリウムを「減らす側」が強く意識されてきましたが、著者らはカリウムを「増やす側」からも同時に考える必要があると主張しています。
カリウムを多く含む食材には、次のようなものがあります。
野菜:ほうれん草、トマト、ブロッコリー、にんじん、じゃがいもなど
果物:バナナ、オレンジ、プルーン、レーズン、メロン、キウイなど
豆類・乳製品:レンズ豆、インゲン豆、大豆、ナッツ、牛乳、ヨーグルトなど
他にも、切り干し大根や乾燥わかめなど、カリウムの豊富な食材はたくさんあります。































