「未接触」とは、誰とも会っていないという意味なのか?
まず知っておきたいのは、「未接触の人々」という呼び方が必ずしも「外部の人間を一度も見たことがない人々」を意味するわけではないことです。
こうした集団については厳密に統一された定義がなく、国連でも「未接触の人々」「自発的に孤立している人々」など、さまざまな表現が使われています。
先住民の権利保護に取り組むサバイバル・インターナショナル(Survival International)は、未接触の人々を「外の世界の存在を認識しながら、基本的に外部者との接触を避け、恒常的な関係を持っていない先住民」と捉えています。
つまり、「完全に接触ゼロ」か「外部社会と交流している」かという二択ではありません。
恒常的に外部と交流している状態から、たまに接触する状態、ほとんど接触しない状態まで、その間には連続的な幅があります。
それでもこうした人々に共通するのは、独自の生活を守るため、自ら外部との接触を制限していることです。
その有力候補として知られているのが、インドのアンダマン・ニコバル諸島に属する北センチネル島の「センチネル族(Sentinelese)」です。
彼らについては分かっていないことが非常に多く、「センチネル族」という名前さえ彼ら自身が名乗っているものではなく、暮らしている島の名称に由来しています。
サバイバル・インターナショナルによると、センチネル族の人口は50~150人ほどと推定されていますが、島への接近そのものが難しいため、正確な人数は分かっていません。
インド政府も彼らを通常の国勢調査の対象としていないため、正式な人口は不明です。
































