男性化は興奮性ニューロンを増加させる
謎を確かめるため研究チームは、脳オルガノイドを解剖・粉砕して、内部の細胞の種類を詳しく調べました。
結果、男性化した脳オルガノイドは、興奮性ニューロンの出す信号出力が顕著に増大していることが判明します。
一方、興奮と対になる抑制性ニューロンの増加は確認されませんでした。
この結果は、男性化した脳オルガノイドでは、興奮と抑制のバランスが「興奮側」に大きくシフトしたことを示します。
容積の増加や細胞密度の増加と違って、興奮と抑制のバランス変化は、精神により大きな変化を与えると考えられます。
もしかしたら男性が興奮しやすいのも、脳が男性化して興奮ニューロンの出力が増えたからかもしれません。