ドローンとレーザーで新しい映像表現を
ドローンとレーザーで新しい映像表現を / Credit:大阪大学
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レーザーと透過型スクリーンで空中に映像を!今までにない表現方法が可能に

2023.12.16 Saturday

場所や時間を選ばず、空中に映像を映し出す技術が開発されました。

通常、屋外で映像を映し出すときには、スクリーンとプロジェクタが必要で、設置した場所でのみ映像を見られます。

また、こういったプロジェクタでの映像を見るためには、周囲が暗くなる夜でなければなりません。

しかし、大阪大学レーザー科学研究所の山本教授と石野特任教授らの研究グループは、専用のドローンとプロジェクタ、スクリーンを開発し、いつでもどこでも空中に映像を映し出すことに成功しました。

このシステムは「レーザー空中サインシステム」と名付けられています。

レーザー空中サインシステムはどのような技術により実現したのでしょうか?

防災にも活用!レーザー空中サインシステムの実用化へ ―クラウドファンディングを活用し社会実装目指す https://www.osaka-u.ac.jp/ja/guide/public-relations/press_release/23/02/20230201_01 みんなに届く大空からのメッセージ ドローン×レーザー投影 https://readyfor.jp/projects/104939

時間と場所を選ばず空中に映像を映し出す「レーザー空中サインシステム」

大阪大学が開発した映像投影システム
大阪大学が開発した映像投影システム / Credit:大阪大学

大阪大学レーザー科学研究所が開発したのは、いつでもどこでも空中に映像を映し出すためのシステムです。

特徴①スクリーンとプロジェクタが移動可能

スクリーンとプロジェクタはそれぞれドローンに搭載されていて、空中を自由に移動できます

これにより、ドローンを飛ばすのに十分な空間さえあれば、通常スクリーンやプロジェクタを設置できないような場所でも映像投影が可能です。

映像が投影されたスクリーン自体を動かすことにより、より動的な映像を楽しむことや、より多くの人に映像を見せるられるようになります。

特徴②透過性スクリーン

透過性のあるスクリーン
透過性のあるスクリーン / Credit:READYFOR,大阪大学

スクリーンは透過性で、プロジェクタの反対側からも映像を楽しめます。

通常のスクリーンは上記のように光を通すことはできません。

そのため、スクリーンのプロジェクタ側からのみ映像を見ることができます。

しかし、このスクリーンは光を通す特徴があり、全方向で映像を楽しめるようになっています。

また、透過性スクリーンは水や空気が通り抜けられることから風の抵抗を受けにくく、悪天候のときでも使用可能です。

特徴③輝度と彩度が高く、ピントが合いやすいレーザー光

このシステムで採用されているレーザー光は、明るく色が鮮やかです。

よくあるランプやLED式プロジェクタと比べると10倍~100倍もの視認性(見やすさ)があり、明るい昼間でも問題なくはっきりとした映像を見られます

また、レーザーは自動で周波数や強さを変化できるようになっていて、プロジェクタとスクリーンの距離が変わってもピントが合うようになっています。

ドローンにより動かして使用することが前提のシステムで、プロジェクタとスクリーン間の距離は変化しやすいのですが、常にはっきりとした映像を楽しめます。

次ページレーザー空中サインシステムの活用方法

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