「朝型」と「夜型」では朝の風景の見え方が異なっている
まず研究チームは、現実世界の明暗コントラストをそのまま再現した写真を用意しました。
この写真の撮影には、HDR(High Dynamic Range)という映像技術を利用しています。
従来の映像技術では影が黒くつぶれたり明るい部分が白飛びしたりしますが、HDR映像では、明るい部分と暗い部分のどちらも犠牲にならず、よりリアルな描写が可能になるのです。
次にチームは、この「自然でリアルな写真」を元に、コントラストや輝度を調整した写真をいくつか準備しました。
そして、それぞれの写真を朝型の人や夜型の人に見せ、それらがどの時刻に撮影されたと感じるのか調べました。
その結果、朝型の人はメリハリのある写真(コントラストを上げ、輝度を下げた写真)を朝だと感じました。
一方、夜型の人は、全体的に明るく白っぽい写真(コントラストを下げ、輝度を上げた写真)を朝だと感じると分かりました。
朝型の人と夜型の人では、同じ朝の風景でも、見え方が大きく異なっていたのです。
では、なぜこのような違いが生じるのでしょうか。