運動を完全にやめてしまうのはもったいない
運動好きな人にとっては当たり前のことかもしれませんが、有酸素運動を続ければ心肺機能が高まり、筋トレを続けると筋力が向上します。
また、こういったトレーニングを継続することで、心身ともに健康的になり、日常生活でもエネルギッシュに過ごせるようになるでしょう。
しかし、一度頑張って高めることができた体力であっても、トレーニングを完全に辞めてしまうと、その効果は徐々に消えてしまい、最終的には、元のレベルにまで戻ってしまいます。
このことを可逆性の原理と言いますが、せっかく頑張ったのに、トレーニングを始める前の状態まで戻ってしまうのはもったいないことです。
もちろん、なにかとやることの多い現代社会では、高い頻度でトレーニングをし続けることは大変ですが、その頑張りが無駄にならないようにするためには、どの程度まで頻度を落としても良いのか知ることが重要です。
今回、研究グループは、12週間にわたり週2回のトレーニングを続けた人たちを次の3つのグループに分け、その後の変化をトレーニングの頻度の観点から詳しく調べました。
・毎週トレーニング群(週1回)
・隔週トレーニング群(2週に1回)
・脱トレーニング群(0回)
具体的には、最初の12週間は全グループが週2回、レッグプレスと自転車エルゴメーターを組み合わせた1時間のトレーニングを行いました。このトレーニングは、心肺機能と筋力をバランスよく鍛えることを目的としたものです。
その後、毎週トレーニング群は週1回、隔週トレーニング群は2週に1回の頻度に落とした上で、同じトレーニングをさらに12週間継続しました。一方、脱トレーニング群は、全くトレーニングを行いませんでした。
なお、最初の12週間は徐々に運動強度(重さ)を高めましたが、その後の12週間は運動強度を維持するのみで、さらに高めることはありませんでした。
果たしてどんな結果になったのでしょうか?