ジムの1年継続率は1割にも満たないというデータもあり、運動を継続することは簡単ではない
ジムの1年継続率は1割にも満たないというデータもあり、運動を継続することは簡単ではない / Credit: Canva
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「完全にやめるのは損!」運動効果は2週間に1回でもかなり維持できる

2024.08.25 Sunday

ある期間、一生懸命トレーニングを頑張ると、体力は高まり、健康的にもなります。

しかし、そこで満足してしまい、時間が経つとともにモチベーションを失い、日々の忙しさも相まって、トレーニングをやめてしまう人も多いです。

残念な事実ですが、トレーニングを完全に辞めてしまうと、身体はトレーニングをする前の状態にまで徐々に戻ってしまいます。

ただ、トレーニングをする頻度をだいぶ落としても、たまに実施さえすれば、意外と何とかなるようです。

ギリシャ・アテネ大学(National and Kapodistrian University of Athens)の研究グループが最近発表した研究によると、週に1回でもトレーニングを続けると、一度得た効果を維持できることが明らかになっています。

さらに興味深いことに、この研究は、2週間に1回という少ない頻度でも、一度得た効果の90%以上を保てることを示しています。

これらの結果は、半月に1回といったとても低い頻度であっても、トレーニングを続けるメリットが大きいことを示しています。

今回の研究成果は、学術雑誌『Sports』に2024年7月22日付で公開されました。

Study Shows That Just One Training Session a Week Can Prevent Loss of Muscle Mass and Strength https://www.menshealth.com/uk/building-muscle/train-smarter/a61860821/one-training-session-a-week-can-prevent-muscle-loss/ スポーツ庁(2024)令和5年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」 https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/sports/1415963_00012.htm
Effect of Different Reduced Training Frequencies after 12 Weeks of Concurrent Resistance and Aerobic Training on Muscle Strength and Morphology https://doi.org/10.3390/sports12070198

運動を完全にやめてしまうのはもったいない

運動好きな人にとっては当たり前のことかもしれませんが、有酸素運動を続ければ心肺機能が高まり、筋トレを続けると筋力が向上します。

また、こういったトレーニングを継続することで、心身ともに健康的になり、日常生活でもエネルギッシュに過ごせるようになるでしょう。

しかし、一度頑張って高めることができた体力であっても、トレーニングを完全に辞めてしまうと、その効果は徐々に消えてしまい、最終的には、元のレベルにまで戻ってしまいます

このことを可逆性の原理と言いますが、せっかく頑張ったのに、トレーニングを始める前の状態まで戻ってしまうのはもったいないことです。

もちろん、なにかとやることの多い現代社会では、高い頻度でトレーニングをし続けることは大変ですが、その頑張りが無駄にならないようにするためには、どの程度まで頻度を落としても良いのか知ることが重要です。

今回、研究グループは、12週間にわたり週2回のトレーニングを続けた人たちを次の3つのグループに分け、その後の変化をトレーニングの頻度の観点から詳しく調べました。

・毎週トレーニング群(週1回)
・隔週トレーニング群(2週に1回)
・脱トレーニング群(0回)

具体的には、最初の12週間は全グループが週2回、レッグプレスと自転車エルゴメーターを組み合わせた1時間のトレーニングを行いました。このトレーニングは、心肺機能と筋力をバランスよく鍛えることを目的としたものです。

レッグプレスは下半身の大きな筋肉を鍛えることが出来る種目
レッグプレスは下半身の大きな筋肉を鍛えることが出来る種目 / Credit: 写真AC

その後、毎週トレーニング群は週1回、隔週トレーニング群は2週に1回の頻度に落とした上で、同じトレーニングをさらに12週間継続しました。一方、脱トレーニング群は、全くトレーニングを行いませんでした。

なお、最初の12週間は徐々に運動強度(重さ)を高めましたが、その後の12週間は運動強度を維持するのみで、さらに高めることはありませんでした。

果たしてどんな結果になったのでしょうか?

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