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Credit: Edvin Riveros(2025)
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130年間見つかっていない「幻のカエル」をチリで再発見!

2025.03.12 23:00:57 Wednesday

「130年もの間、一度も見つかっていなかったカエルをついに見つけた!」

そんなロマンあふれる報告をしたのは、チリ・コンセプシオン大学(UdeC)の生物学研究チームです。

このカエルは1902年に新種として科学的に記載されて以来、発見例がなく、専門家の間では「幻のカエル」として扱われていました。

しかし今回の最新調査により、南米チリ・アラウカニア州のアンデス山脈の麓で生存が確認されたとのこと。

研究の詳細は2025年3月6日付で学術誌『ZooKeys』に掲載されています。

Rare frog rediscovered after 130 years https://phys.org/news/2025-03-rare-frog-rediscovered-years.html
Lost for more than a century: the rediscovery of Alsodes vittatus (Philippi, 1902) (Anura, Alsodidae), one of the rarest and most elusive amphibians from Chile https://doi.org/10.3897/zookeys.1230.135523

なぜ130年間も見つからなかったのか?

「もし130年間、誰も見たことがない生物が、ひっそりと生き延びていたとしたら?」

そんな疑問を抱かせる今回の発見は、単なる生物学の話にとどまらず、自然の神秘を象徴するものです。

今回の話の主役となるのは「アルソデス・ヴィタトゥス(Alsodes vittatus)」というカエルで、最初の個体が見つかったのは1893年のこと。

フランス人の昆虫学者、フィリベール・ジェルマンによって発見されました。

その後、その模式標本をもとに詳細な調査が進められ、1902年に新種のカエルとして科学的に記載されています。

本種は背中に白または黄色の縦線があることが特徴で、複数回の目撃例が報告されました。

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背中の縦線が特徴/ Credit: Edvin Riveros(2025)

しかし次第に目撃例が途絶えていき、ついには全く見つからなくなったのです。

1995年から2002年にかけて複数の研究者が本格的な捜索を試みましたが、いずれも失敗に終わり、専門家らは「絶滅した可能性が高い」と考えるようになりました。

こうしてアルソデス・ヴィタトゥスが姿を消してから130年が経過することになります。

では、なぜこれほど長い間、このカエルは見つからなかったのでしょうか?

大きな理由の一つは、最初の模式標本が採取された「場所」の情報があまりにも曖昧だったことです。

当時の記録には、本種が正確にどこで採取されたのかが書かれておらず、チリ中南部という漠然とした広い範囲を手当たり次第に探すしかなかったのです。

しかし、その努力はついに報われることになります。

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