女性の「性格は動き」で、「身体的魅力は静的シグナル」で判断される

女性の「身体的魅力」と「性格」はどこで判断されているか

心理学では、外見が魅力的な人ほど「性格も良さそうだ」と評価されやすい現象が知られています。

これはハロー効果と呼ばれています。

しかし、これは本当に同じ視覚情報を見て判断している結果なのでしょうか。

それとも、人は無意識のうちに別々の情報を使い分けているのでしょうか。

研究チームはこの点に注目し、人の身体が発する視覚情報を二つに分解して考えました。

一つは体型や体格などの静的な身体特徴です。

もう一つは姿勢やジェスチャーといった動的な身体動作です。

研究では、15人の若い女性がモデル役として参加しました。

彼女たちは同じ服装を着用し、顔の情報を排除した状態で撮影と撮像が行われました。

研究者は身長や体重、ウエストとヒップの比率などを測定し、体格指標を詳細に記録しています。

そして刺激として用意されたのは、静止画像と動画の2種類です。

静止画像では、自然な立ち姿、研究者が指定した魅力的なポーズ、本人が自由に考えた魅力的または魅力的でないポーズが撮影されました。

動画では、出身地を紹介する様子を無音で撮影し、感情を込めない話し方と情熱的な話し方の2条件が設定されました。

そして、動画全体をそのまま評価するのではなく、話し始めの5秒と話し終わりの5秒を切り出してそれぞれの時点で分析するよう設計しました。

これは、観察する時間が長くなることで、身体の動きや表現がどのように印象形成に影響するのか、時間の経過による変化を確かめるためです。

これらの刺激を54人の男女が観察し、身体的魅力と、温かい、思いやりがあるといった女性的表現特性を評価しました。

分析の結果、身体的魅力は体型などの静的特徴が強く影響し、性格的印象は体の動きがより重要であることが示されました。

では、より詳しい結果をで見ていきましょう。