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psychology

「正確すぎる」オススメ機能は、エンタメ体験を退屈にすると判明

2026.06.04 07:00:06 Thursday

動画配信サービスや音楽アプリを開くと、私たちはすぐに「あなたへのオススメ」に迎えられます。

それは自分の好みをよく理解してくれる便利な機能ですが、もしその正確さが、長い目で見るとエンタメ体験をつまらなくしているとしたらどうでしょうか。

このほど、カナダ・トロント大学(University of Toronto)の研究者は、オススメ機能のアルゴリズムがユーザーの好みの変化に与える影響を数理モデルで検討。

その結果、短期的な好みの反応を正確に読み取りすぎるオススメ機能は、ユーザーをいつもの好みに閉じ込め、長期的には満足度を下げる可能性があることが示されました。

研究の詳細は2026年4月17日付で学術誌『Journal of Cultural Economics』に掲載されています。

Recommendation algorithms might be making your entertainment boring, new research suggests https://www.psypost.org/recommendation-algorithms-might-be-making-your-entertainment-boring-new-research-suggests/
Engagement-based curation and the evolution of taste https://doi.org/10.1007/s10824-026-09591-3

「好きなものばかり」が、好きなものを減らしていく

音楽、映画、動画、小説などの楽しみ方は、最初から完全に決まっているわけではありません。

最初はピンとこなかったジャンルでも、何度か触れるうちに聴き方や見方が分かり、だんだん好きになることがあります。

一方で、好きなものでも浴びるように繰り返されると、やがて飽きてしまいます。

研究主任のサムスン・ナイト(Samsun Knight)氏はこの関係を「適度な接触で好感度が高まり、過剰な接触で好感度が下がる逆U字型の曲線」としてモデル化しました。

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問題は、現在の多くの推薦システム(オススメ機能)が、ユーザーの「今の好みの反応」を重視していることです。

たとえば、ある人がなじみのない音楽ジャンルをスキップした場合、アルゴリズムは「このジャンルはその人に合わない」と判断しやすくなります。

しかし実際には、その人はまだそのジャンルの楽しみ方を知らないだけかもしれません。

もし数年かけて触れていれば、将来は大好きになっていた可能性もあります。

ところが、短期的な反応だけを見る推薦システムでは、ユーザーの好みの芽が育つ前に推薦候補から外されてしまうのです。

ナイト氏は、ヒップホップのような音楽ジャンルを一つの例として挙げています。

新しい音楽様式は、登場直後には多くの人にとって耳慣れず、時には不快に感じられることもあります。

しかし時間をかけて接触することで、人々はその魅力を理解し、やがて大きな文化として受け入れていきます。

もし過去に現在ほど強力な推薦アルゴリズムが存在していたなら、初期の低評価によって新しいジャンルが広がる機会を失っていたかもしれません。

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