事件の当人である素粒子たち
超対称性の話を理解するには、まず素粒子が何かを知らなければなりません。
というと、なにやら難しそうな雰囲気を感じるかもしれませんが、内容は極めてシンプル。
結論から言うと
「私たちの宇宙」=「物を作る粒」+「力をつたえる粒」
という簡単な足し算が元になります(ヒッグス粒子は力をつたえる粒子の仲間で質量を作っています)。
例えば地球と太陽の場合。
地球と太陽は「物を作る粒」の巨大な塊です。
しかし「物を作る粒」を集めただけでは、地球は太陽の周りをまわってくれません。
地球が一定の距離をとって太陽の周りをまわるには「力をつたえる粒」(この場合は重力)が必要になるのです。
具体例を地球と太陽ではなく、磁石と鉄、電池と電球にしても
「私たちの宇宙」=「物を作る粒」+「力をつたえる粒」
は成り立ちます。
実際には「物を作る粒」と「力をつたえる粒」には上の図のように、それぞれ複数種類が存在します。
しかし今回は気にする必要はありません。
重要なのはこれらの粒たちに「裏の顔」がある…と超対称性理論が考えていた点にあります。