仕事を楽しくする「3つの心理的欲求」とは
多くの職場では、「どうすれば社員にもっと頑張ってもらえるか」が考えられます。
ボーナスを出す、ノルマを設定する、細かく進捗を管理する。
こうした方法は、一時的に人を動かすことはあるかもしれません。
しかし、35年分の研究(1989年〜2024年までに発表された1192本の論文)を分析した今回のレビューが示すのは、より根本的な問いです。
それは「仕事への自発的なモチベーションは、何によって決まるか」という問いです。
そして調査の結果、チームは仕事のやりがいや充実度を高めるには「3つの心理的欲求」が必要であることを明らかにしました。
その1「自律性」
自律性とは、ルールを無視して好き勝手に働くことではありません。
大切なのは、「自分で選んでいる」「自分の意思で関わっている」と感じられることです。
同じ仕事でも、ただ命令されたからやる場合と、その意義を理解し、自分なりの工夫を入れられる場合では、感じ方が変わります。
周りにプレッシャーをかけられ、細かく監視され、常に管理され、判断の余地がない仕事は、自律性を奪いやすいものです。
反対に、信頼され、意味のある選択肢を与えられると、人はその仕事を「自分ごと」として受け止めやすくなります。
その2「有能感」
これは「自分にはできる」「前よりうまくなっている」と感じられることです。
有能感とは、最初から完璧にこなせることではありません。
むしろ、少し難しい課題に取り組み、フィードバックを受け、少しずつ上達している実感に近いものです。
仕事があまりに曖昧で、何をすればよいのかわからない。
努力しても成長を感じられない。
あるいは、失敗ばかりが強調され、改善の手がかりが与えられない。
こうした環境では、人は「自分は役に立っている」という感覚を失いやすくなります。
反対に、学ぶ機会があり、手応えがあり、上達が見える仕事は、人を前向きにします。
その3「関係性」
これは職場で人と意味のあるつながりを感じられることです。
人は、給料や肩書きだけで働いているわけではありません。
支えてくれる同僚がいる。
話を聞いてくれる上司がいる。
自分がチームの一員として受け入れられていると感じられる。
こうした関係性は、働く人のモチベーションやウェルビーイングに深く関わるのです。
仕事が楽しいと感じるとき、私たちは単に「ラクをしている」わけではありません。
自分で選び、成長を感じ、人とつながっているからこそ、仕事がエネルギーの源になるのです。

























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