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激辛料理で体の強い痛みが和らぐ。※イメージ / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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激辛料理を食べると体の「強い痛み」が和らぐ、人体実験で判明

2026.07.30 11:30:06 Thursday

私たちは普通、痛みを感じたときには、できるだけ刺激を避けようとします。

ところが最新の研究で、口の中が焼けるような辛味を感じると、体の別の場所に与えられた強いレーザー熱痛が、一時的に弱く感じられる可能性が示されました。

中国の重慶師範大学(Chongqing Normal University)の研究チームは、健康な成人48人を対象に、唐辛子入りゼラチンとレーザーによる熱刺激を使った実験を行いました。

その結果、口内の辛味刺激は弱い熱痛には影響しなかった一方、強い熱痛の「痛みの強さ」と「不快さ」を低下させたのです。

研究成果は2026年3月11日付で、学術誌『Physiology & Behavior』にオンライン公開されました。

Spicy food can reduce extreme physical pain https://www.psypost.org/a-burning-sensation-in-the-mouth-can-reduce-extreme-physical-pain/
Acute spicy stimulation reduces laser-induced heat pain perception in healthy adults https://doi.org/10.1016/j.physbeh.2026.115309

唐辛子を口に含み、手にレーザーを照射する実験

唐辛子を食べたときに感じる「熱さ」は、食べ物そのものが高温だから生じるわけではありません。

唐辛子の辛味成分であるカプサイシンが、口や皮膚の感覚神経にあるTRPV1という受容体を刺激し、に焼けるような感覚を伝えています。

TRPV1は本来、体に害を及ぼしかねない高温などを検知する仕組みに関わっています。

そのため、唐辛子の辛さは甘味や塩味のような一般的な味覚というより、痛覚や温度感覚に近い刺激です。

そしてカプサイシンを含むクリームやパッチは、一部の慢性的な痛みを和らげる目的でも使われています。

しかし、口内に短時間の辛味刺激を与えたとき、体の別の場所で生じる急性の痛みがどう変わるかについては、これまでの研究で一貫した結果が得られていませんでした。

そこで研究チームは、口の中に生じた辛味が、手で感じる熱痛を弱めるかを調べました。

さらに、普段の辛いものに対する好みと、痛みへの敏感さや恐怖との関連も検討しています。

実験には健康な若い成人48人が参加し、約1週間の間隔を空けて研究室を2回訪れました。

一方の日には砕いた唐辛子を含むゼラチンキューブを、もう一方の日には辛くない水ベースのゼラチンキューブを口の中に5分間保持しました。

参加者はゼラチンを噛んだり飲み込んだりせず、5分後に吐き出して口を水ですすいでいます。

その後、左手の甲に40回のレーザー熱刺激を受けました。

内訳は弱い刺激20回と強い刺激20回で、参加者は刺激を受けるたびに、痛みの強さと不快さをそれぞれ評価しました。

レーザーの強さは、痛みの感じ方の個人差を考慮し、参加者ごとに事前調整されています。

分析の結果、辛味刺激の後では強い熱痛の評価が低下しましたが、弱い熱痛では明確な差がありませんでした。

より詳しい結果と、辛味が痛みに影響した理由を次項で見ていきましょう。

次ページ辛味は「強い熱痛」にだけ影響した

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