簡単な図形を文字に見立てたテスト
研究では、実際に人間が扱う文字ではなく、簡単な図形を文字に見立てた「図形文字モデル」を使用しました。
当然「文字」となる図形は、単独では意味を持ちません。
単純な図形2つを組み合わせたときだけ、特定の対象を示す単語になります。
研究ではサルに、タッチパネルの画面を渡し、次の3つのステップで実験を行いました。
まずサルには、この架空言語の単語とそれが指し示す対象の関係性を学習させます。(ステップ1)
次に、その単語が2つの文字(図形)から構成されていることを教えます。(ステップ2)
ここまでが擬似言語の学習過程です。
最後に、ここまでの学習内容を元にして、サルに対象だけを見て、図形を選択させ対象を示す単語を構成できるかテストしました。(テスト)
ここでサルがやっていることは、私たちがキーボードを使って文章を入力する作業のアナロジーといえます。
そしてこのテストで、サルは初めて行う操作に、偶然では起こり得ない確率で正解することができたのです。