どうしてスキージャンプは大怪我しないのか
どうしてスキージャンプは大怪我しないのか / Credit:Depositphotos
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どうしてスキージャンプは大怪我しないのか

2021.08.10 Tuesday

冬季オリンピック競技の1つとして知られている「スキージャンプ」は、スキー板のみで100mほどの高さのジャンプ台から飛び出し、飛距離を競います。

しかし人は2~3mの高さから飛び降りただけで骨折することがあります。

ではなぜスキージャンパーたちは、100mもの高さからジャンプしても大怪我しないのでしょうか?

インド・パンジャブ大学(Punjabi University)に所属する理学士アシシ・ティワリ氏が、スキージャンパーが安全に着地できる理由を解説しています。

How Are Ski Jumpers Able To Jump From Such Great Heights? https://www.scienceabc.com/sports/how-are-ski-jumpers-able-to-jump-from-such-great-heights.html

力積と衝撃

運動量の変化率が大きければ、体に加わる衝撃も大きい
運動量の変化率が大きければ、体に加わる衝撃も大きい / Credit:Depositphotos

オリンピックを含め、スキージャンプの国際大会のほとんどは、高度90mのノーマルヒルと120mのラージヒルで行われます。

同じ高さのビルから人が飛び降りた場合、確実に命を落とすでしょう。

では、スキージャンプとこのような落下事故の違いは何でしょうか?

それは「力積」です。

力積とは、物体に与える「衝撃の強さ」を表す量であり、物体の「運動量の変化率」として定義されます。

簡単に言うと、物体の運動量の変化の速さや遅さを表しているのです。

物体の速度が急に変化すればするほど、力積つまり衝撃の強さも大きくなります。

例えば、ビルから飛び降りた人は地面にぶつかったときに運動量が急激に変化します。

これにより体には大きな衝撃が加わってしまい、大怪我してしまうのです。

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