イングランドの海岸でデボン紀に存在した「最古の森林」の証拠が見つかる
古い樹木の化石が見つかったのは、イングランド南西部に並ぶ2つの州「サマセット州」「デボン州」の北海岸です。
この海岸沿いにある高い崖の砂岩層にて、貴重な発見があったのです。
発見された樹木は「Calamophyton(カラモフィトン)」という名で知られており、研究チームは、この樹木が3億9000万年前のものだと報告しています。
3億9000万年前は、古生代の中頃である「デボン紀(約4億1600万年前~約3億5920万年前)」に該当します。
デボン紀といえば、この時代に出現する魚類の化石の量の多さから、「魚の時代」と呼ばれています。
しかしこの時代には、陸上においても大きな変化がありました。
デボン紀の開始時期には、複数の大陸が衝突し、巨大な山脈を形成したと考えられているのです。
そうした山脈が大気の流れを遮り、周辺地域に雨を降らせ、これに伴い長大な河川が出現しました。
そして、これらの河川に沿って樹木が誕生・拡大し、「最古の森林」が形成されていきました。
これら河川と森林は、後の多種多様な生物を支えたと考えられています。