頭骨がほぼ完全な形をとどめていた!
この恐竜の化石は、甘粛省の「新河層群」と呼ばれる地層から発見されました。
地質学的には中期ジュラ紀のバトニアン後期(約1億6500万〜1億6800万年前)にあたります。
発見された部位は、下顎を含むほぼ完全な頭骨、首の骨(頸椎)5本、尾の骨(尾椎)29本などです。
こちらが頭骨の化石画像。

頭骨の長さは約31センチメートル。
まだ若い個体と見られますが、それでも全長は10メートルに達したとみられ、成体ではさらに大きくなった可能性があります。
頭骨と首の骨は連結して保存されており、これも非常に珍しいことでした。
竜脚類(首長恐竜)はその進化の初期に「真竜脚類(Eusauropoda)」というグループが誕生しています。
その後、真竜脚類の中から新たなグループ「新竜脚類(Neosauropoda)」が進化しました。
化石の分析から、今回の新種には真竜脚類の特徴(たとえば、スプーン状の歯や楕円形の鼻孔)と、新竜脚類に見られるような進化的特徴(上顎骨に小孔があることなど)の両方が認められています。
研究者たちは、この恐竜が真竜脚類のなかでも「新竜脚類へと進化していく途中のグループ」に属すると判断しました。