「陸」のヤバイ生物6選
1.ツェツェバエ
日本にもハエはたくさんいますが、ツェツェバエに比べるとかわいいものです。
ツェツェバエは、熱帯アフリカのほぼ全域で見られる大型のハエで、病原菌の伝染に大きくかかわっています。
人や動物の血液を吸うとき、何らかの病気に感染した宿主から病原体を抽出し、それをまた別の宿主へと注入するのです。
ツェツェバエが蔓延している土地では、家畜の代わりに原始的な農具を使って作業しなければなりません。
ハエにより伝染した病気で家畜が死んでしまうからです。
貧困に苦しむアフリカ地域の多くは、ツェツェバエが原因となっています。
2.サザンフランネルモス
モコモコした見た目からつい触ってしまいそうですが、この生物は「アメリカで最も危険なケムシ」として有名です。
びっちりと生えた体毛には強い毒性があり、触れてしまうと熱い針で刺されたような激痛が走ります。
刺さったトゲの数や患部によって痛みが異なりますが、ひどい時は痛みが数日つづきます。
ただしサザンフランネルモスの成虫はまったくの無害です。
2020年10月にはアメリカバージニア州での大量発生が問題視されていました。
最も危険な「猛毒ケムシ」がアメリカで異常発生!緊急搬送される被害者が続出 – ナゾロジー
3.インディアンレッドスコーピオン
湿度の高い熱帯域に分布し、おもにインド、パキスタン東部、スリランカ、ネパールで見られます。
サイズは5〜10センチと大きくはありません。
しかし、その毒は肺や心血管系にダメージを与え、肺水腫を引き起こし、死に至ることもあります。
とくに小さな子供が危険で、死亡率は最大40%、おもな症状は、嘔吐、発汗、筋肉のけいれん、不整脈、ショック症状などです。
人に居住地にも入り込んでくるので、現地ではとても危険視されています。
4.ペルビアン・ジャイアントオオムカデ
世界最大のムカデであり、体長は平均して20~30cm、最大で40cmを越えるという巨大種です。
ブラジルやペルーといった南米の熱帯雨林に生息し、捕食できるものなら何でも食べてしまいます。
現地では、スズメやコウモリ、ネズミを食べている姿も目撃されているとか。
ムカデが持つ強力な毒素は、15倍の大きさの獲物を30秒で殺してしまうほどです。
2014年には、ベネズエラの4歳の子どもが亡くなっています。
5.モウドクフキヤガエル
コロンビア太平洋岸の熱帯雨林のみに生息する固有種。
サイズはとても小さくて、成体でも2.5センチほどにしかなりません。
ところが、彼らは、1匹で10人の成人男性を死亡させるに足る毒を持っています。
その毒素は「バトラコトキシン」といい、体内に入ると神経系をこわして筋肉の誤作動を引き起こし、心臓発作に至ります。
コロンビアの先住民は何世紀にもわたって、この毒を矢先に塗りつけて吹き矢にしていました。
そこから、今の名前がついています。
6.シドニージョウゴグモ
本種は、「地球上で最も有毒な生物」としてギネス世界記録に認定されています。
オーストラリア東部のシドニーに生息、全長は足を含めて10センチほど。
強酸性の「ロブストキシン」という毒素をつくり、一度かまれると重篤な症状に陥り、最悪は死に至ります。
ところが、彼らの毒は人やサルなどには有効であるものの、おもな外敵であるトカゲや鳥にはなぜか効き目がありません。
そのことから、毒を保有する理由も議論されています。