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通勤時間が長いと「不眠症」になりやすい、さらに「家の広さ」も関係

2025.09.23 07:00:50 Tuesday

毎朝の通勤時間はどれくらいの長さでしょうか?

もし片道50分を超えるようであれば、睡眠に少なからぬ影響を与えているかもしれません。

大阪公立大学大学院 生活科学研究科により、通勤時間が片道50分を超える人は、不眠症になるリスクが1.35倍に増加することが示されました。

さらに通勤時間の長さだけでなく、「家の広さ」も知らないうちに眠りの質を左右しているようです。

研究の詳細は2025年8月29日付で学術誌『Journal of Transport & Health』に掲載されています。

 

~長い通勤時間や狭い住居は不眠症につながる~東京23区通勤者へのアンケート調査で明らかに https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-19664.html
Commuting time, residential floor area, and their associations with insomnia and daytime sleepiness among residents of the Tokyo metropolitan area: a cross-sectional study https://doi.org/10.1016/j.jth.2025.102156

長い通勤は眠りをむしばむ?

朝のラッシュアワー、帰宅ラッシュ、ギュウギュウ詰めの電車内など。

働く多くの人が毎日経験している「長い通勤時間」。

実は、こうした長時間の通勤は、不眠症や日中の眠気を引き起こしやすいことが、最新の研究で明らかになっています。

今回の研究では、東京都23区へ通勤する40~59歳の有職者を対象に、通勤時間と睡眠の質の関係を調べました。

その結果、通勤時間が片道50分を超える人は、不眠症になるリスクが1.35倍に増加することがわかったのです。

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なぜ通勤時間が長いと眠りの質が悪くなるのでしょうか?

その理由のひとつは「物理的な睡眠時間の減少」にあります。

朝早く家を出る必要があり、帰宅も遅くなることで、実際にベッドで過ごせる時間が削られるからです。

また、長時間の移動は心身にストレスをもたらし、自律神経の乱れや心の疲れが積み重なりやすくなります。

チームはさらに、日中の眠気についても分析しました。

長い通勤をしている人は、昼間に強い眠気を感じやすい傾向があり、集中力の低下や作業効率の悪化も懸念されています。

「長い通勤」は、ただの時間のムダだけでなく、私たちの健康や毎日のパフォーマンスにも大きな影響を与えているのです。

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