同じビールでも味が変わる? グラスの厚さが味覚に与える影響
この研究が着手された背景には、お酒ではなく「お茶」に関する先行研究の存在がありました。
以前の研究で、温かい緑茶を飲む際、湯呑みの飲み口が厚いほど、そのお茶を「甘い」と感じる傾向があることが報告されていたのです。
そこで研究チームは、「この現象は、お茶以外の飲み物でも再現されるのだろうか?」という新たな疑問を持ちました。
もし、アルコール飲料などでも同じことが起きるならば、グラスを変えるだけで飲料の味をコントロールできるかもしれません。
実験は成人48名の参加者がにより、先入観(バイアス)を極力排除する条件を設定して行われました。
まず、実験参加者は「目隠し」をし、視覚情報を遮断します。
これは、グラスの外見やデザインによるイメージが味の評価に影響することを避けるためです。
使用されたのは、形状は同一ですが、唇が触れる「飲み口の厚さ」のみが異なる2種類のグラスです。

一つは飲み口が約1ミリの薄いグラス、もう一つは約3ミリの厚みのあるグラスです。
注がれているのは同一銘柄のビールであり、液温などの条件も統一されています。
参加者は、自身がどちらのグラスを使用しているかを知らされない状態で、味の評価を行いました。
その結果、中身は同一のビールであるにもかかわらず、飲み口が約3ミリの「厚いグラス」で飲んだときの方が、「甘みが強い」と評価される割合が統計的に有意に高いことが分かりました。
一方で、飲み口が約1ミリの「薄いグラス」で飲んだ際には、ビールの「苦み」がより際立つと答える人も多く、苦みが強く感じられる傾向が見られましたが、こちらは統計的な有意差にまでは達していません。
このことから、味覚の評価は舌だけでなく、唇に触れるグラスの厚みといった触覚情報によって、影響を受けていることが示唆されます。
この知見は、ビールを飲むときの新たな楽しみ方を提供してくれます。
ビールはジョッキのような厚みのあるグラスを使った場合の方が、苦みが抑えられ、まろやかさが得られる可能性があります。
逆に、苦みやキレを味わいたい場合は、薄づくりのグラスが適している可能性があります。
高価なビールを選ばずとも、グラスを変えることで、好みの味わいに近づけられるというのは興味深い発見です。
しかし、なぜそのような違いが発生するのでしょうか?





























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