フクロウが残した「骨」を古代蜂が育房として使っていた
舞台となったのは、ドミニカ共和国南西部の洞窟「クエバ・デ・モノ(Cueva de Mono)」です。
この地域は石灰岩の地形が広がり、陥没穴)や洞窟が多い一方、地表の土が薄い場所も少なくありません。
洞窟の中からは、齧歯類(げっしるい)を中心に、ナマケモノやトカゲ、カメ、ワニ、鳥などの脊椎動物の化石が大量に見つかっています。
堆積物は粘土層と炭酸塩の層が交互に重なる構造で、動物の骨が何層にもわたって含まれていたといいます。
では、なぜ洞窟の床にここまで骨がたまったのでしょうか。
研究チームが有力視したのは、絶滅した大型フクロウ(Tyto ostologa)の存在です。
このフクロウは約2万年前、この洞窟に生息していたと考えられます。
洞窟堆積物からこのフクロウ自身の化石も多く見つかっており、現生の近縁なフクロウ類が洞窟を隠れ家にする習性も踏まえると、長い期間にわたって「ねぐら」として使われていたのでしょう。
そしてフクロウが消化せず、吐き出されたものが骨の堆積を作った可能性が高いと言えます。
研究者たちは当初、こうした骨を手がかりに、当時の生態系を復元しようとしていました。
ところが、哺乳類の顎骨を洗浄し、歯が抜けた後の歯槽(歯の根元が収まっていた穴)を観察しているうちに、研究者は「普通の堆積ではなさそうだ」と感じる構造に気づきます。
歯槽の内部に詰まった堆積物の表面が、ただ土が入り込んだようには見えないほど滑らかで、わずかに凹んだ均一な形をしていたのです。
しかも同じ特徴が、複数の標本で繰り返し見つかりました。
偶然の詰まり方としては不自然で、むしろ「誰かが内部を整えた」ように見えました。
その直感を後押ししたのが、過去に別の化石調査で目にした、ハチやハチに近い昆虫が作る育房の痕跡です。
形の雰囲気が似ていたため、今回の奇妙な構造も、昆虫の巣に関係するのではないかと考えたのです。
そして調査を進めると、洞窟に堆積していた哺乳類の顎骨などの遺骨の空洞が、古代のハチにとっての育房として利用されていたことが見えてきました。
なぜそう言えるのでしょうか。




























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