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Credit: canva
psychology

「口汚い言葉」を使うと身体パフォーマンスが上がると判明

2025.12.19 22:00:55 Friday

つらい筋トレの最中や、思わず力を振り絞る瞬間に、つい口から出てしまう「汚い言葉」。

実はそれ、単なるストレス発散ではなく、本当に身体能力を引き上げている可能性があることが、心理学の研究から明らかになりました。

英キール大学(Keele University)などの研究チームによると、罵り言葉を使うことで、人は自分の限界を越えて、より長く、より強く力を発揮できるというのです。

研究の詳細は2025年の学術誌『American Psychologist』に掲載されています。

Swearing Actually Seems to Make Humans Physically Stronger https://www.sciencealert.com/swearing-actually-seems-to-make-humans-physically-stronger How swearing makes you stronger https://medicalxpress.com/news/2025-12-stronger.html
“Don’t Hold Back”: Swearing Improves Strength Through State Disinhibition https://psycnet.apa.org/fulltext/2027-01514-001.html

罵り言葉で体の力が高まる?

この研究を主導したのは、英国キール大学の心理学研究者リチャード・スティーブンス博士です。

スティーブンス氏によれば、人は多くの場面で、意識的・無意識的に自分の力を抑えてしまっているといいます。

研究チームはこれまでにも、罵り言葉を使うと、氷水に手を浸し続けられる時間が延びたり、腕だけで体重を支える「チェア・プッシュアップ(椅子の座面に手をついた状態で腕立て伏せ)」を長く維持できたりすることを示してきました。

これらの結果は、複数の実験で繰り返し確認されており、偶然ではないとされています。

そこで今回の研究では、「なぜ罵り言葉が身体パフォーマンスを高めるのか」という心理的な仕組みに焦点が当てられました。

チームが注目したのは、「脱抑制」と呼ばれる心理状態です。

これは、社会的な遠慮や自己制限が弱まり、行動に踏み出しやすくなる状態を指します。

次ページ実験で証明、「口汚くなる」とパワーアップする

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