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Credit: canva
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馬は人間の「恐怖のにおい」を嗅ぎ分けられる (2/2)

2026.01.19 12:00:56 Monday

前ページ人間の「感情のにおい」を馬はどう受け取ったのか

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恐怖のにおいで馬の行動と心拍が変わった

結果は明確でした。

恐怖の汗を嗅いだ馬は、突然開く傘などの刺激に対してより強く驚きやすくなり、見慣れない物体を長く見つめ、人間に自ら近づいたり触れたりする頻度が低下しました。

生理的にも変化が見られ、特に驚愕刺激の場面では心拍数の最大値が有意に高くなる傾向が確認されています。

一方で、唾液中のコルチゾール濃度には明確な差が出なかったため、急性的な警戒反応が主に行動と心拍に表れた可能性が示唆されています。

研究者たちは、これらの反応が人間の恐怖という感情そのものではなく、汗に含まれる化学的な情報(化学シグナル)に馬が反応した結果だと考えています。

つまり馬は、人間が「怖がっている姿」を見て判断したのではなく、においだけで相手の情動状態を察知していた可能性が高いのです。

「平静を装っても、馬には伝わっている」

この研究は、馬が人間の感情を非常に繊細に読み取る動物であることを、科学的に裏づけるものです。

人が恐怖や強い緊張を感じていると、それを隠そうとしても汗のにおいを通じて馬に伝わり、馬の警戒心や不安を高めてしまう可能性があります。

調教や世話、騎乗といった日常的な場面において、人間側の感情管理が馬の安全や福祉に直結することを、この研究は静かに示しています。

馬と向き合うとき、落ち着いた態度だけでなく、心の状態そのものが問われているのかもしれません。

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