何も入っていない「真空の箱」で何かできるのか?

私たちはふだん、「何も入っていない場所」は本当に空っぽだと思っています。
空気を抜いた真空は、何もない、静かな空間のように感じられます。
しかし、量子力学によると、真空でさえ本当は完全には静かではなく、量子的なゆらぎが常に生まれては消えていると考えられています。
この「量子ゆらぎ」は、ふだんの生活ではまったく気づかないほど小さいのです。
物理学者たちは以前から、「この小さなゆらぎを、うまく閉じ込めて強めてあげることができれば、近くの物質の性質を変えられるかもしれない」と考えてきました。
たとえば、何も弾いていないピアノの弦が、となりの楽器の音に反応して勝手に震え出すようなイメージです。
今回の研究で使われた六方晶窒化ホウ素は、この「共鳴箱」の役わりをする結晶です。
これまでの研究では、この箱の内部に光や電磁波を閉じ込め、物体と接触させたときの変化を調べられてきました。
その結果、内部に閉じ込められた光や電磁波が共鳴箱と相互作用して大きな影響として、近くの物体に影響を与えられることがわかりました。
いわば箱の中に振動する弦が入っていて、それをピアノの中に放り込むと、ピアノの弦も箱の内部の振動に合わせて震えはじめるという現象が起きていたのです。
簡単に言えば、箱内部の振動がピアノの弦に移ったとも言えるでしょう。
ですが今回、研究者たちは「何も入れていない状態」の箱を超伝導体に接触させて、変化が起こるかを確かめました。
先ほどの箱とピアノでたとえるなら、何も入っていない空箱をピアノの中に入れた訳です。
常識的に考えれば、そんなことをしても何も起こらないでしょう。





























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