失われた記録と「見えない内部」を読む技術
このミイラは1914年、ドイツ出身の枢機卿アドルフ・ベルトラムによってヴロツワフにもたらされ、大司教区博物館に収蔵されました。
しかし、その来歴を記した資料は戦時中に消失し、長年にわたって「正体不明のミイラ」として扱われてきました。
本格的な科学調査が始まったのは2023年のことです。
研究チームは、遺体を傷つけることなく内部を調べるため、CTスキャンやX線撮影といった非侵襲的手法を用いました。
こうした非侵襲的な3D解析は、貴重な文化財を傷つけずに内部を調べられる点で、近年のミイラ研究を大きく変えつつあります。
その結果、少年の基本的な情報が次々と明らかになります。
歯の発達や骨の状態から、死亡時の年齢は約8歳と推定されました。
また、カルトナージュと呼ばれるミイラを包む外装の装飾様式から、出身地は上エジプト南部、特にコム・オンボやアスワン周辺の可能性が高いと考えられています。
【子供ミイラのスキャン画像がこちら】
さらにミイラの内部構造も詳しく解明されました。
脳は鼻腔から取り除かれており、これは古代エジプトで一般的な処理です。
一方で内臓の除去方法には特徴があり、通常の腹部切開ではなく、直腸を通じて取り出された可能性が示されました。
体内には布などの繊維が詰められていましたが、防腐処理に使われる樹脂の量は比較的少なめでした。
これらの特徴から、このミイラはプトレマイオス朝時代(紀元前332年から30年頃)の中流階級による埋葬と推定されています。
ただし、これほど詳細な情報が分かっても、ひとつだけ大きな謎が残りました。
少年の死因は、依然として特定されていないのです。






























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