子供サイズの巨大ハリモグラはどんな動物だったのか
この巨大ハリモグラは「メガリブグウィリア・オウェニー(Megalibgwilia owenii)」という学名の絶滅した既知種です。
M. オウェニーは、更新世(約258万〜約1万1700年前まで)の一時期に生息していた単孔類(卵を産む哺乳類)の一種で、現在のハリモグラの近縁にあたります。
しかし、その姿は現生種とは大きく異なっていました。
体長は約1メートル、体重はおよそ15キログラムと推定されており、これは4歳児ほどの大きさに相当します。
現代のハリモグラの約2倍に達する、まさに“巨大版”といえる存在です。
骨の特徴から、この動物は非常に筋肉質で力強い体をしていたことがわかっています。
肩や前肢には強い筋肉の付着痕があり、硬い土を掘ったり、倒木を引き裂いたりする能力に優れていたと考えられます。
また、長くてまっすぐな歯のないくちばしを持ち、口の中には独特な骨の隆起がありました。
こうした構造は、現代のシロアリ食中心のハリモグラとは異なり、昆虫の幼虫などを掘り出して食べる生活に適応していた可能性を示しています。
【巨大ハリモグラの発見された化石の画像がこちら。画面一番左がそれで、右2つは他種のハリモグラ】
さらに重要なのは、この種の分布です。
これまでM. オウェニーの化石は、オーストラリア各地で断片的に見つかっていましたが、今回の化石が採集されたオーストラリア南東部ビクトリア州からの確実な記録はありませんでした。
この化石が見つかったのは、ビクトリア州東部の「フォール・エア・ケーブ(Foul Air Cave)」という洞窟内で、時期は今から約120年前です。
この洞窟は、天然の落とし穴のような構造をしており、多くの動物が落下して死亡し、さまざまな骨が堆積していることで知られていました。
今回の巨大ハリモグラの化石は、彼らの分布域の空白を埋める決定的な証拠となり、この巨大ハリモグラがより広い範囲に生息していたことを初めて示したのです。





























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