制限速度に従うことで、ガソリン代を節約できる可能性
車は速度を上げるほど早く目的地へ近づきますが、高速になるほど空気を押しのけるために多くのエネルギーを使います。
車にかかる空気抵抗は速度に応じて増えるため、特に高速域では、少し速度を上げただけでも燃費が悪化しやすくなります。
しかし、実際の速度超過が米国全体でどれほどの燃料や費用の無駄、そして二酸化炭素排出量の増加につながっているのかは、十分に調べられていませんでした。
そこで研究チームは、2021年の冬、春、夏、秋を代表する水曜日4日間に記録された、1億2000万件以上の実走行データを分析しました。
対象は、制限速度が時速45マイル(約72km/h)以上の高速道路と幹線道路です。
ガソリン車などの小型エンジン車については米国本土とハワイ、電気自動車についてはデータが十分に得られたカリフォルニア州を調べました。
研究チームは、道路の制限速度や標高、車種、年式などを走行データと組み合わせ、車両シミュレーションソフト「FASTSim」で各走行のエネルギー消費を推定しました。
そのうえで、速度超過した区間を制限速度以下に抑える「シナリオ1」と、早めにアクセルを戻して滑らかに減速する「シナリオ2」を作成。
どちらも元の経路と走行距離を保ったシミュレーションであり、実際の道路で全車両を減速させた実験ではありません。
分析の結果、小型エンジン車の走行の43.2%で少なくとも1回の速度超過が確認されました。
速度超過があった走行では、最大超過速度は平均で時速11.2マイル(約18km/h)でした。
さらにシナリオ1を全米に当てはめて推計すると、1日平均で約670万ガロン、約2500万Lの燃料、約2200万ドル(約35億円)の燃料代、約5万7000トンの二酸化炭素を削減できると推定されました。
より詳細な結果を次項で見ていきます。


























