散々な三畳紀と海底火山の関係

生命を脅かす「海底の巨大噴火」は存在したのか?
答えを得るため研究者たちは岩石の中の鉱物からマグマが固まった年代を調べたり、元素や同位体の割合からマグマの性質や噴火の規模を推定しました。
その結果、三畳紀には少なくとも三回、世界の海の底で大規模な火山活動が山場をむかえていたことがわかりました。
またそれら3回がおよそ2億5000万〜2億4800万年前ごろ、2億3300万〜2億3100万年前ごろ、2億1000万〜2億800万年前ごろであることもわかりました。
論文ではこれをそれぞれ、オレネキアン期、カーニアン期、後期ノーリアン期の海洋での大規模火成活動として整理しています。

さらに研究者たちは、チベットの岩石のデータだけでなく、日本の深海でたまったチャートとよばれる堆積岩に残されたオスミウムという元素の同位体比、世界の古い温度変化のグラフ、そして絶滅の時期に関する生物学的なデータを重ね合わせました。
その結果、三回の海底大噴火のピークは、地球全体の気温が上がる時期と、海で酸素が不足する「無酸素イベント」、そして海の生き物が急に減る絶滅イベントと、時間的におおむね重なっていることが明らかになりました。
コラム:巨大海底噴火が絶滅を引き起こす仕組み
海の底で「海底スーパ火山」とも言える大規模火成活動が起きると、まず深い海の底で大量のマグマがあふれ出し、その熱でまわりの海水がじわじわあたためられていきます。水は冷たいほど多くの酸素を溶かしこめるので、海水があたたまると、それだけで海の中にとけていられる酸素が減っていきます。温められた炭酸飲料では二酸化炭素が抜けてしまうのと同じように温められた海水から酸素が抜けてしまうのです。
また火山ガスによる温暖化や気候の乱れで大陸の雨が増えると、栄養分がどっと海へ運びこまれプランクトンが一気に増えますが、バクテリアたちがそれを分解しながら酸素をどんどん消費してしまうため、さらに海水から酸素が抜かれていきます。こうして、あたたかくなって酸素をためにくくなった海に、プランクトンの大繁殖と死骸の分解が重なることで、広い範囲の深海が「ほとんど酸素ゼロ」の状態に追い込まれます。
さらに条件が悪化すると、酸素の代わりに硫黄を使って呼吸するバクテリアが増え、彼らの活動によって硫化水素という有毒ガスが水の中にたまっていき、多くの海の生き物にとってはほとんど生きていけない致命的な環境になります。
また、酸素のない深海では有機物が分解されにくく、細かい泥と一緒に真っ黒な有機物がたっぷりたまるため、のちの時代から見ると「黒い泥岩(ブラックシェール)」としてはっきりした層をつくります。
つまり、海底の巨大噴火が引き金を引いた温暖化と栄養過多の連鎖は、海の酸欠や有毒化を通じて大量絶滅を引き起こし、その痕跡が炭酸塩の減少や黒い泥岩というかたちで、何億年もあとまで地質記録の中に残るのです。

これまで三畳紀の始まりと終わりに起きた大量絶滅については巨大噴火だとわかっていましたが、そのあいだに起きた海の絶滅については、これまで決定的な犯人が見つかっていませんでした。
ですが今回の研究は、その「空白」を海底の大噴火でうめる形になっているのです。
また研究では影響度についても分析されており、海底の巨大噴火は、三畳紀に起きた絶滅のうち、およそ半分について説明できる規模であることがわかりました。
三畳紀という散々な時代を説明するうえで、「海の底でくり返し暴れたスーパ火山」が主役級の一人であることがはっきりしてきたわけです。
(※三畳紀には大きな隕石が大地に4カ所のクレーターを作ったことも知られています。そのうち2つは生態系に劇的な影響を与えたと考えられています。)

























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