そもそも陽子の「大きさ」とは何のこと?

陽子と聞くと、なんだか縁遠い難しい話のように聞こえるかもしれません。
しかし私たちの体を構成するすべての原子には陽子が含まれていて、あなたの爪の先ほどの鉄の欠片にさえ、気が遠くなるほどの数の陽子が詰まっています。
言ってみれば私たちは全員、陽子の集合体として生きているのです。
原子核の中心にあって電子を引き寄せ、物質を「物質」たらしめている主役――それが陽子です。
では、その「大きさ」とは具体的に何を指しているのでしょうか。
実は陽子は、表面がくっきりした固い小さな球ではありません。
イメージとしては、もやっと空間に広がる電気の雲に近い存在です。 中心ほど濃く、外側にいくほど薄くなっていて、どこから先を「外」と呼ぶべきかはっきりしません。
そこで物理学者は、電気の広がり具合を平均したときのスケールを使って、陽子のサイズを定義しています。
このサイズが正確にわからないと、実は困ることがたくさん出てきます。
物理学の多くの場面で「陽子はどれくらいの大きさか」という数字がそっと組み込まれているからです。
陽子のサイズは物理学という学問全体にとっての「基本の計量スプーン」のようなものなのです。






























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