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「@」記号は以前、どのように使用されていたのか / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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「@」記号はインターネット以前、何に使われていたのか (2/2)

2026.06.29 11:30:32 Monday

前ページ「@」は商人たちの記号だった

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帳簿の記号が、メールアドレスの象徴になった

「@」はその後、交易路を通じて広がり、会計や商店の帳簿で使われるようになりました。

このときの意味は、「at the price of」、つまり「〜の単価で」というものです。

たとえば「10個の商品 @ 5セント」と書けば、「1個あたり5セントの商品が10個」という意味になります。

そのため会計士や商店主にとって、「@」は価格をすばやく記録するための便利な記号でした。

こうした背景があったため、近代のタイプライターにも「@」キーが備えられるようになりました。

そして、この古い商業記号を現代によみがえらせたのが、コンピューター科学者レイ・トムリンソン(Ray Tomlinson)でした。

1971年、彼はARPANET(インターネットの前身となったアメリカの研究用ネットワーク)上で電子メールの仕組みを作る際、ユーザー名とドメイン(インターネット上の住所)を分ける記号を探していました。

必要だったのは、日常語やプログラムであまり使われず、しかも住所を示す記号として意味が通じやすい文字です。

そこで選ばれたのが「@」でした。

「user @ domain」という形にすれば、「そのユーザーが、そのインターネット上の住所にいる」という意味を自然に表せます。

こうして、忘れられかけていた商人の記号は、電子メールの象徴になりました。

さらに現在では、SNSで誰かを指定するメンション記号としても使われています。

国によって呼び名もさまざまで、フランス語では「カタツムリ」、ロシア語では「小犬」、デンマーク語では「象の鼻」や「豚のしっぽ」、アフリカーンス語では「猿のしっぽ」を意味する言葉でそれぞれ呼ばれることがあります。

500年近く前に商人たちが使っていた小さな記号は、交易の世界から情報通信の世界へと役割を変えながら、いまでは世界中の人々を結びつける記号になっているのです。

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