ザトウクジラの母、死んだ子に数時間寄り添う姿を観察
ザトウクジラの母、死んだ子に数時間寄り添う姿を観察 / Photo by Ben Phillips on Pexels
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ザトウクジラの母、死んだ子に数時間寄り添う姿を観察

2026.09.24 20:30:00 Thursday

オーストラリアの海で、ザトウクジラの母とみられるクジラが、死産だったとみられる子のそばにとどまり続ける姿が記録されました。

母クジラは海の底に横たわる子に頭や胸びれで触れ、目と目を合わせるように、じっと寄り添っていたのです。

報告したのは、グリフィス大学とシーワールド財団の研究者たちです。

寄り添いは数時間続き、数日に及んだ可能性もあります。

研究者たちによると、ザトウクジラでこうした行動が詳しく記録されたのは、知る限りこれが初めてです。

ただしこれは1頭の母クジラの1回の出来事で、研究者たちも母が「悲しんでいた」とは言い切っていません。

研究内容の詳細は2026年9月16日に『Discover Animals』にて発表されました。

Humpback whale mother may have mourned her dead calf for days (ScienceDaily) https://www.sciencedaily.com/releases/2026/09/260921081050.htm
First documentation of humpback whale (Megaptera novaeangliae) post-mortem attendance of a stillborn https://doi.org/10.1007/s44338-026-00232-9

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出どころの画像(Credit: SpringerLink / Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDeriv)

死んだ子のそばを離れなかった母クジラ

死んだ子のそばを離れなかった母クジラ
死んだ子のそばを離れなかった母クジラ / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

舞台は2025年7月のある朝、オーストラリア東海岸のゴールドコースト沖です。

岸から1kmほど離れた海で、体長12〜13mほどの大人のザトウクジラ2頭が、水面をゆっくりと漂っていました。

現場にいたシーワールド財団の救助船の船長アンドリュー・マルビルさんは、はじめ2頭が水面で休んでいるだけだと思ったそうです。

けれども2頭の動きはどこかいつもと違っていて、何が起きているのか分かったとき、マルビルさんは本当に驚いたといいます。

1頭は母親とみられるクジラ、もう1頭は、エスコート(母クジラのそばにつきそうクジラ)でした。

その朝、母クジラは子を産みましたが、子は死産だったとみられます。

海の底に横たわる子クジラには、動く様子も、息をする様子もありませんでした。

それでも母クジラは、子のそばを離れませんでした。

頭や胸びれで子に触れ、ときには1分以上じっと動かずに、子と目と目を合わせるように並んでいたのです。

こうした行動は、観察していた人たちが現場を離れた午前10時まで続きました。

その翌日と翌々日にも、同じ海で大人のザトウクジラ2頭が陸から目撃されています。

そのため研究者たちは、寄り添いが数日続いた可能性もある、としています。

これがなぜ気になるのかというと、クジラの仲間のあいだでも、こうした記録には大きなかたよりがあるからです。

グリフィス大学のオラフ・マイネッケ博士によると、死んだ仲間に付き添う行動は、これまで主にハクジラ(歯のあるクジラの仲間で、イルカもふくみます)で記録されてきました。

一方、ザトウクジラのようなヒゲクジラ(歯の代わりに「ヒゲ板」で小さなえさをこしとって食べるクジラの仲間)では、こうした報告はずっと少ないのです。

とはいえ、今回わかったのはあくまで1頭の母クジラの行動で、クジラがみんな同じことをするとは限りません。

それにしても、研究者たちは海の中で起きたことを、どうやってここまで細かく知ったのでしょうか?

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