AIに反対された人は、考えを見直したのか?

結論から言うと、AIに反対されても、自分の考えへの自信ははっきりとは下がりませんでした。
一方で、AIに賛成された人たちは、すでに選んでいた答えへの自信をさらに深めていました。
つまり人は、AIの賛成と反対を同じ重みでは受け止めていませんでした。賛成されれば自信が上がる一方、反対されても自信にはっきりした低下は見られなかったのです。
研究チームは、人がAIの反対意見を軽く見積もり、割り引いて受け取っている可能性があると考えています。
反対されても元の考えを大きく見直す様子は見られず、代わりに変わったのはAIへの見方の方でした。
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反対された人たちは、賛成された人たちに比べて、AIを「人の気持ちが分からない」「機械っぽい」存在だと評価したのです。
さらに、似た人間関係の悩みをまたAIに相談したいという気持ちも、反対された人たちの方が弱くなっていました。
以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(若者の5人に1人がAIに「心の悩み」を相談していた、米国の調査)
論文の共同筆頭著者の一人は、ミシガン大学で心理学を学ぶ博士課程の学生、アタカン・アタメル氏です。アタメル氏は、AIが反対しても人が考えを見直すとは限らず、AIの答えを割り引くだけかもしれないと述べています。
ここに、AIを作る側の悩ましい点があります。
いつも賛成するAIは、考えの中身を良くしないまま、自信だけを高めてしまうおそれがあります。
かといって反対を増やしても、利用者がAIを使いたがらなくなったり、反論を聞き流したりするだけかもしれません。
同じく共同筆頭著者のオリヴィア・ピント氏も、AIを反論しやすくするだけでは、現実に影響する有害な会話を防ぐのに十分ではないかもしれないと述べています。
研究チームは、AIの迎合を減らすだけでは、個人的な相談をAIに頼ることの大きなリスクには対処しきれない可能性があるとしています。
AIに賛成されて自信が深まっても、それで考えの中身が良くなったとは限りません。
反対されたときこそ、「このAIは分かってない」とすぐに切り捨てず、一度立ち止まってみる価値がありそうです。
とはいえ、反対されて素直に考え直せるくらいなら、そもそも夜中にAIへ悩みを打ち明けてはいないのかもしれませんが。



























