中性子星とはなんなのか?
中性子星は非常に重い恒星が超新星爆発を起こした後に残った残骸の星です。
重い星はその中心核でどんどん重い元素の核融合を繰り返していきますが、それは鉄の合成を最後に止まってしまいます。
星は核融合によるエネルギーによって自重で潰れてしまう圧力を抑え込んでいます。核融合が停止すると自重を支えることが難しくなってきます。
そして、最終段階の恒星では、陽子が電子を取り込んで中性子へ変化していきます。これはその方がエネルギー的に安定状態になるためです。
電子同士の斥力が失われることで、星の核は重力を抑え込むことができなくなり、一気に潰れていきます。
しかし、重力に圧迫されて原子核内よりも中性子同士の距離が近くなると、自然界最強の力「強い核力」が中性子や陽子の間で反発力を生み出し星の重力崩壊を押し止めます。
こうしてできた高密度な中性子の核に、他の星の構成物質が跳ね返って周囲に吹き飛ばされるのが超新星爆発です。
中性子星はこうして太陽質量を超えながら、日本地図に乗るほどコンパクトな高密度の中性子主体の星として誕生するのです。
ある意味、超巨大な原子核と言うべき存在で、しかもその中身は原子核よりも高密度なのです。
なんとも理解を超越するすごい天体です。