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真空では体内の水分が沸騰し、人体を膨張させる
液体の沸点は、気圧に応じて変化します。
気圧が下がれば下がるほど、沸点も低くなります。
実際、地表の標準的な気圧環境では水は100℃で沸騰しますが、富士山の頂上では水の沸点は87℃まで下がります。
では、宇宙まで高度を上げるとどうなるのでしょうか?
宇宙は空気がない真空に近い状態であり、当然大気圧もほぼありません。
そのため液体の沸点は大きく下がり、水は加熱しなくても蒸発してしまいます。
NASAの科学者であるクリス・レーンハート博士は、人体への影響について次のように述べています。
「人体の60%が水でできていることを考えると、これは深刻な問題だと言えるでしょう。
気圧がない場合、体内の水分は沸騰し気体に変化します。
つまり、水分を含むすべての組織が膨張し始めるのです」
とはいえ、すぐに体が爆発したり、血液が沸騰したりすることはありません。