プログラミングコードを理解しているときどこが働いているのだろうか?
プログラミングコードを理解しているときどこが働いているのだろうか? / Credit:Jose-Luis Olivares、MIT
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優秀なプログラマーは万能な脳をもっているかもしれない!

2020.12.16 Wednesday

脳にとってプログラムコードは言語ではないかもしれません。

12月15日に『eLife』に掲載された論文によれば、コンピュータのコード(PythonとScratchjr)を読んでいるときの脳の活動をしらべた結果、言語領域に働きがみられなかったとのこと。

コンピュータのコードを巡っては、以前に言語的な才能に裏付けられているとの「言語説」を紹介しましたが、今回の研究はそれを否定する形になります。

私たちの脳にとってコードはどんな存在なのでしょうか?

>参照元はこちら(英文)

能力の高いプログラマーは数学力より言語能力が高い

neurosciencenews https://neurosciencenews.com/computer-code-language-processing-17439/

コードの読み取りに言語領域はかかわらない

コードを読んでいるとき、言語機能は眠っていた
コードを読んでいるとき、言語機能は眠っていた / Credit:ジョンホプキンス大学

古くから、プログラミングを学ぶことは、新しい言語を学ぶことに似ていると言われてきました。

共に新しい記号や用語を学ぶ必要があり、正しくそれらを配置する訓練が必要だからです。

しかしこれらの類似性にもかかわらず、マサチューセッツ工科大学の神経学者はコードの読み取りに言語処理に関するの領域が活性化しないことを発見しました

代わりに活性化していることが判明したのは、分散ネットワークでした。

分散ネットワークは数学やクロスワードパズルなどの複雑な問題を解くときに活性化される認知機能として知られており、複数の要因を同時並列的に処理する非常に高度な脳機能です。

しかし今回、研究者たちは「プログラミングは言語ではなく数学だ!」と結論を急ぎませんでした。

脳の活性度をリアルタイムで表示するMRIから送られてくるデータは、純粋な数学を扱っている時とは微妙に異なり、脳の様々な部分が活性化していたからです。

次ページコード理解は言語でも数学でもない脳の総合力である

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